数年前からKプランニングでは、障がい者施設職員向けの工賃向上研修会講師の仕事に力を入れてきました。私はこれまで10年以上にわたり、日本セルプセンター「セルプ訪問ルポ」や月刊福祉「人と人をつなぐ実践」の取材で、全国の障がい者施設の好事例(工賃向上だけでなく、先進的な活動を行っている事例)について現場のお話を伺ってきました。すでに原稿のカタチで発表してはいるわけですが、「もっと多くの施設関係者に、私が取材で得た知識・ノウハウををまとめてお伝えしたい」との思いで、各地に赴いて講演活動を進めてきたわけです。
おかげさまで全国社会就労センター協議会(セルプ協)での講義をきっかけとして、秋田県、岡山県、岐阜県、大阪府、北海道、愛知県、徳島県、埼玉県、茨城県、青森県…と、全国各地からのセルプ協、社会福祉協議会、県(市)の障害福祉課からの依頼が続き、ここに来て群馬県、栃木県(宇都宮市)からの要請も舞い込んできました。八戸市社会福祉協議会などは、今年2回も講義を開催したにもかかわらず、来年1月にも「施設バザーの進め方」という販売促進方法についての新しい講義も開催。これは今年春にセルプ協が発行した「ナイスハートバザール成功のためのヒント」という冊子(Kプランニングが企画・取材・執筆・デザイン、全て丸ごと担当しました)をテキストにして、冊子では書き込めなかったさらに詳しい話を進めるという内容です。
私にできる講義というのは、あくまで全国の好事例の紹介にしかすぎません。もちろん「その事例のどこが優れているのか」「各施設で取り入れるべきポイントはどこか」という詳しい分析はさせていただきますが、基本的にねらっているのは「職員たちのモチベーション向上」です。全国には、こんなスゴイ事例がある。同じ施設職員でも、こんな考えを持って業務に臨んでいる人たちがいる──そんな事実を知ってもらい、少しでも、今できることに取り組んでほしい。そんなふうに考えているのです。その意味ではいわゆる企業診断士等の専門家が行う一般的な工賃向上セミナーとは、方向性が違うかもしれません。
でも私の話を聞いた多くの人たちが、「刺激になった」「明日からでも取り組んでみたい内容があった」「施設内でいろいろ話し合ってみたい」という感想を寄せてくれています。とても有難い反応です。それだけで研修会を開催した意義は十分あります。これからも私は要望されれば、可能な限り講師依頼をお引き受けさせていただく予定です。大ヒットプログラム「工賃向上に必要な5つのチカラ」は、これからも次々にバージョンアップしていきます。どうぞ、みなさまご期待下さい! 講義依頼はいつでもお待ち申し上げております。