- フランチャイズ・トラブル
- 金光秀文/著
- 四六判 356ページ
- 上製本+口絵カラー付
- オンデマンド印刷
- 制作部数:100部
目次
金光秀文(かねみつ ひでふみ)プロフィール
- 1939年生まれ。1963年関西学院大学経済学部卒業。
- 同年4月株式会社不二家入社。店舗開発、スーパーバイザー、地区部長を歴任する。
- 1994年1月B・Rサーティーワンアイスクリーム株式会社監査役。同年2月株式会社不二家FC部長。
- 1999年6月株式会社不二家を退職。
- 2000年7月より株式会社フランチャイズ総合研究所入所し、主席コンサルタントを務める。
- 2003年6月に独立、「フランチャイズ情報提供サイト」を開設し、現在に至る。
- 2006年9月、岩波ブックセンターより「フランチャイズ・トラブル」を発行。
- フランチャイズ情報提供サイト
必要とされながら何故か発行されないフランチャイズトラブルの専門書
私は、一九六三年に不二家(株)に入社以来、約三五年の間ずっとフランチャイズの現場で働いてきました。退職後も、フランチャイズコンサルタント会社に務め、その後独立してインターネット上で「フランチャイズ情報提供サイト」を立ち上げて、たくさんの人の相談に乗ってきたのです。
こうした私の経験をいつか書籍の形でまとめてみたいとずっと考えていました。というのも、現在発刊されているフランチャイズ関連本というのは、弁護士の先生が書かれた法理論・判例関係のものか、ハウツーものがほとんど。フランチャイズ立ち上げの方法とか、加盟店が成功する方法とかですね。こういう本が悪いといっているわけではないですが、これだけフランチャイズに関するトラブルが頻発している現状があるにもかかわらず、トラブルをテーマとした本がまったくないというのも問題だと思うのです。
どうしてトラブルに関する本がないかと言いますと、それはフランチャイズの現場の実務に詳しくないと書けないからでもあります。加盟店も本部も双方の実務に詳しく、両方の立場を理解していないと一方的な内容になってしまいます。私の場合、不二家一筋でずっと働いてきましたが、退職後はコンサルタント会社で業種にこだわらずフランチャイズトラブルに多くかかわってきました。こういった経験とトラブル解決のノウハウを書籍にまとめておくべきだと考えたのですね。
フランチャイズに関する知識をきちんと理解することがトラブル解決の第一歩
一口にフランチャイズトラブルといってもいろんな種類のトラブルがあります。加盟店になったけれども、売上げが予想通り上がらない。本部に販売向上のためのノウハウも指導力もない。解約したいけれど、違約金が高くて辞められない等。どうしてこのようなトラブルがおこるのでしょうか?
私の経験上、ほとんどの原因はフランチャイズというシステムに対する理解不足にあります。それは加盟店の方だけでなく、本部担当者にも言えることです。 フランチャイズという仕組みは、そもそもどんな理論で成り立っているのか。フランチャイズと類似商法の違いとはどこにあるのか。フランチャイズの運営方法の正しい姿はどういうものか。本部と加盟店の役割の違いとは何か。このような基本をきちんと理解することが、実はトラブルを未然に防ぐことにつながっていくのです。私はこのことを、潜在的不満の解消と呼んでいます。トラブルが顕在化する前に、お互いの相互理解をもっと深めることが実は大切なことなのですね。
「全てのトラブルは類型化できるはずである」というのが私の基本的考えです。この理論に基づき、本書では想定されるフランチャイズトラブルをパターン化して解説することに力を注ぎました。また、最終章でADR(裁判に頼らない紛争解決策)によるフランチャイズトラブル解決策も紹介しています。この章は本書の大きな売り物でもあります。フランチャイズに関したADRについては、弁護士も取り上げることが少ないテーマですので、法律関係の方にもぜひ読んでいただきたいと思っています。
「全てのトラブルは類型化できるはずである」というのが私の基本的考えです。この理論に基づき、本書では想定されるフランチャイズトラブルをパターン化して解説することに力を注ぎました。また、最終章でADR(裁判に頼らない紛争解決策)によるフランチャイズトラブル解決策も紹介しています。この章は本書の大きな売り物でもあります。フランチャイズに関したADRについては、弁護士も取り上げることが少ないテーマですので、法律関係の方にもぜひ読んでいただきたいと思っています。
読者へ必要な情報を纏めた希少本を発行 販売してくれるのがブックメイドのシステム
本書は、フランチャイズチェーン担当者や、加盟店・加盟店希望者の人たち にとって必要な情報を体系的にまとめた本ですが、一般的なハウツー本と違って大量出版・大量販売できる内容の本ではありません。一部の限定された読者 のためのそんな専門書でも、立派な出版物に仕上げることができたのは、ブックメイドというシステムのおかげです。
少部数発行の専門書でも、オンデマンド印刷を活用したブックメイドでは格安に制作することができるのが、著者にとっては最高の喜びです。大量に作っても配布する場所がないと悩んでいる研究者は、とても多いと思うのです。
非常に地味な同様の著作物を、必要とされる読者に届けたいと願っている研究者や学者にとっては、ブックメイドのシステムは最も適しているのではないでしょうか。ブックメイドで多くの方が、たくさんの良書を制作していただいてほしいものですね。